金柑の甘露煮

いつもはないがしろにしている庭の金柑の実だが、この冬はちゃんと収穫することにした。
それなりに熟していて、それなりに良さそうなのを選んで収穫しても、2kg 強とけっこうな量になった。
生のままではすぐに傷んでしまうので、甘露煮にして空き瓶に入れて保存することにする。


収穫した金柑は、水でよく洗って、へたを取る。水につけただけでは取れない汚れは、軽くたわしでこすって落とす。


そのまま煮ると皮が不規則に破裂してしまうので、へたと反対側に包丁で十字の切り込みを入れる。

切り込みの方法もいろいろ流儀があるようで、さらに、切り込みではなく竹串で突くというやり方もあるが、このやり方が味のしみこみ方や食べたときの種の取れ具合などからも一番よろしい感じがする。
また、ていねいに種を取っておく、というやり方もあるが、そこまでしていると今日中には仕上がらない気がするので、種を取るのは、実際に食べるときの食べている方の自主性にお任せすることにする。


金柑の苦みを軽減するために、多めの湯で一度ゆでこぼす。その際に、0.5%のクエン酸を入れると苦みの軽減効果が上がり、よりすっきりした仕上がりになる。


ゆでこぼした金柑と、収穫時の重量の半分程度の砂糖、ひたひたになるくらいの水を入れ、圧力鍋で圧がかかるまで煮る。

ニンジンのジャムでも書いたが、圧力鍋を使うとペクチン総量が増えるという研究結果を受けて、ジャムやコフィチュールには圧力鍋を使っている。
ペクチンうんぬんを除いても、圧倒的に短い時間で、きれいに仕上がる。


中身のなくなったジャムやピクルスなどの瓶を煮沸消毒して、出来上がった金柑の甘露煮を詰める。
これでしばらくは、金柑の甘露煮を楽しむことができる。

両親は、金柑が喉に良い、と信奉しているので、インフルエンザが最盛期を迎えつつあるこの季節には、金柑を食べてもらうことで、そのプラセボ効果で、インフルエンザワクチン以上の効果が期待できるかもしれない。

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