阿南保健所管内給食施設協議会研修会

「『増やそう野菜 減らそう塩分』をどうつたえるのか」と題して、給食施設協議会のメンバーの方々に講義を行って、その内容を踏まえた調理実習をご一緒してきました。

まずは、野菜と塩分に関する目標値と現状を確認した後、ちょっと詰め込みすぎか、と思うくらいの内容でしたが、野菜と健康に関する話、塩分と健康に関する話、そして、減塩の指針になりそうな知見、さらに、それらの内容をどうやっていろいろな人に伝えていくのか、という内容をお話しました。

引き続いて、減塩に関する知見を盛り込んだレシピに基づく調理の実習。こちらも、ちょっと詰め込みすぎていたのですが、そこは調理のプロの方々ばかりだったので、手際よく作り上げてくれました。

多少なりともお役に立ったのなら幸いです。興味深い内容でお話しする機会をいただけた事務局のご担当の方にお礼を申し上げます。

摘み野菜料理教室

「ローストビーフのレシピをありがとうございました。でも、できるなら、目の前で作り方を見てみたいです。」

時々お世話になっている方に、ローストビーフの作り方をいくつかピックアップして送ったところ、このような返信が。COVID19も下火になって、そろそろ何かできそうな感じだったので、JA東とくしま直売所「あいさい広場」に併設されているキッチンスタジオを借りて、こぢんまりと料理教室を単発で開催することにしました。

少しはひねりを加えてみたかったので、同じく「あいさい広場」併設の貸し農園で栽培しているレタスやハーブを摘んでもらって、後でサラダに整えてもらうことにしました。

短時間での開催だったので、料理はすべてこちらで作り、参加していただいた方にはその様子を見てもらいます。と言っても、作るのはサトイモのポタージュだけで、メインディッシュになるローストビーフは、真空パックとヨーグルトメーカーを使ってすでに低温調理済み。サラダは、さっき摘んだものを自由にご自分で皿の上に盛り付けてもらいます。

サトイモのポタージュには、フェンネルを使ってみました。サラダ用のドレッシング、そして、ローストビーフのソース二種もできあがったので、皿にサラダを盛り付けてもらいます。

1ヶ月ほど前に種まきしたディルも十分摘み取れる大きさになっていて、某氏からいただいたイタリアンパセリの苗も摘み時でした。お茶は、同じく畑から刈り取ってきたレモングラスに熱湯を注げばできあがりです。

本日のできあがり

煮小豆

鏡開きなので、小豆を煮てぜんざいを作る。

これまでは、小豆特有の渋みを避けるために、圧力鍋でゆでてからその煮汁を捨て、新たに加えた水と砂糖で味を付けていたが、どうやら、そんなことをしなくても大丈夫らしい。小豆を『から煎り』して煮ると、ほとんどアクが気にならない、とのこと。あらかじめ実験してみたが、確かにそのようにすれば、渋みのような味はほとんど気にならない。

まずはざっと水洗いして水を切った小豆を煎る。
小豆を煮るのに使う圧力鍋はクラッド材で熱伝導も良いので、小豆を煎るのもこの鍋を使う。

焦がさないように鍋をゆすりながら、小豆の色の赤みがなくなって、くすんだ色になるまで、数分間煎る。

小豆の重さの2倍の水を加えて、圧力鍋のふたをして煮る。


あんこにするのなら柔らかめにしたほうがいいので、加圧状態で5分程度加熱するが、今回は、豆の輪郭がしっかりしたぜんざいにしたかったので、加圧状態で1分程度加熱したところで火を止め、そのまま内部の圧力が下がるまで待つ。

ちょうど良い具合の煮上がり。
そこそこ甘さを感じる程度に味を付けて、必要な分だけ残して、後は密閉容器で冷蔵、または、冷凍保存しておく。
ぜんざいにするのならそこそこの甘さじゃ足りないので、さらにどっさり砂糖と適宜水を加えてしばらく煮てから冷ませばできあがり。

小豆をゆでこぼさないので、抗酸化活性を持つ小豆のポリフェノールを捨てずにそのまま摂取できるという密やかな満足感も得られる。(小豆の煮汁を飲ませたら、中性脂肪やLDLコレステロールの低下傾向がみられた、という研究事例もあるらしい。)が、何より、ゆでこぼしたりのような手順を一つ省略できるというのが、実際に作る際にはありがたいということがわかった。

今年の紅玉リンゴ

今年も紅玉リンゴを見かけたので購入。

去年も同じような時期に、紅玉リンゴのコンフィチュールを作ってるので、うろ覚えのレシピを去年の自分の記事で確認しながら、今年のコンフィチュールを作る。


作ったコンフィチュールは、ヨーグルトソースなどにしてどんどん消費されてしまったものの、生協の宅配で2週間連続で注文していたため、さすがに2回目のコンフィチュールは、何か作らなくちゃという気分になる。

そこで、今年のコンフィチュール(2回目)を使って、アップルパイを焼いてみることに。この際、できるだけ簡単にということで、冷凍パイシートの形のまま、パイ皿などは使わずに作ってみる。

冷凍パイシートは室温まで解凍すると扱いにくいので、冷蔵庫などである程度冷たい状態まで解凍。紅玉リンゴのコンフィチュールはそのままでは水分が多いので、少し煮詰めて、さらに、水分吸収のためにパン粉を混ぜて、パイシートの上に置く。

その上に切れ目を入れたパイシートをのせて、周りをフォークなどで押さえて接着する。つや出しのために、卵:1個、塩:少々、水:大さじ1をよくかき混ぜたものをハケで塗る。

冷凍パイシートに指定の時間で焼く。今回は、200℃のオーブンで25分。

酸味がほどよくある、美味しいアップルパイが焼き上がり。できたて熱いまま食べても良いし、冷めたものをさくさく食べるのも美味しい。一日たつと少ししっとりしてさくさく感はなくなるが、それはそれで美味しい。ただ、ついつい切り分けてたべてしまって、その状態になるまで残っていないような気もする。

7月の料理教室

今月は、江戸前ちらし寿司風の野菜寿司。
去年の夏は、野菜のにぎり寿司を作ってみたので、今年は、握る手間がかからないちらし寿司を。

寿司飯は、ゆこう果汁を使った寿司酢で。

寿司飯の上にのせる野菜の寿司ダネは、パプリカのマリネやシイタケ、揚げ焼きにしたナスの皮、たれを塗った油揚げ、飾り用のオクラ、ミニトマトなど。


紅オクラと、緑色のオクラは、小口切りにして、寿司の飾り用に。

揚げ焼きにしたナスの皮の残りの部分は、さいの目に切ってオクラといっしょにめんつゆで炒め煮に。

オクラが苦手という参加者のために、チヂミに入れて食べるという提案を。

季節的に、ミニトマトとオクラが手に入りやすいので、味噌汁ではなく、コンソメキューブでスープを作ってみる。

新ショウガの甘酢漬けやミョウガの甘酢漬け、キュウリのぬか漬けなども加えて、ちらし寿司の出来上がりは彩りも良く野菜も盛りだくさん。

盛り方もそれぞれに個性があって面白い。

寿司とチヂミの取り合わせは、そんなにポピュラーじゃないかもしれないけれども、オクラつながりと言うことで。コロナを避けながらも楽しく調理していただきました。

再開料理教室

新型コロナウイルスの流行を避けて、しばらくお休みしていた料理教室もなんとか再開。
再開するにあたって、旬の野菜の簡単で美味しい調理法を提案するというコンセプトは立派だけれども、果たしてどうなることやら。

そんなこんなで、再開第1回目の野菜はズッキーニ。
ごく最近取材にお邪魔した、BLOF理論に基づいた農業を実践されている生産者の方が、ズッキーニも作っているとのことだったので、お願いしてそのズッキーニをわけていただいた。

玉ねぎの大きさと比較すればわかりやすいと思うが、かなり大ぶりのものを取り置いてくれたみたいで、30cm以上はある立派なズッキーニ。このズッキーニで、ポタージュとツナマヨチーズ焼きを作る。

まずは、ズッキーニのポタージュから。


玉ねぎを炒めて、甘さとコクを出してから、ズッキーニと水を加えて煮る。柔らかくなったらブレンダーでつぶして、牛乳を加えれば出来上がり。

次は、ズッキーニのツナマヨチーズ焼き。ジャガイモはあらかじめ電子レンジで蒸して、ズッキーニは火通りが良いので、そのままグリルの熱で軽く火を通す感じで。ジャガイモは、タワラムラサキがあったので、皮はむかずに表皮の色も活かしてみた。

時間に余裕があったので、スパイラススライサーを使って、ズッキーニをパスタ状に切り、ペペロンチーノ風に。

新ショウガの季節なので、ご飯は、新ショウガの炊き込みご飯を。


さすがにショウガは、あまり出汁を期待できないので、だし汁で炊き込みご飯を炊く。

今日の出来上がり

ちなみに、漬物は、あらかじめ漬けておいたズッキーニのぬか漬け。キュウリよりもちょっとねっとりした感じで、かつ、味もキュウリよりぬか漬けらしい味になる。

 

今年も新ショウガⅣ

新ショウガの最後は、コンフィチュール。ちょっと粗めにすりおろすことで若干の食感も残し、余分な香りや味を排除するためにグラニュー糖とクエン酸のみで作る。


新ショウガ:400gは、テーブルスプーンを使って汚れた部分などを取り除く。株別れしたところは切り分けて、泥汚れがあれば取り除く。


芽の部分も含めてすりおろす。このような粗めのおろし器ですりおろせば、食感を残すことが出来るし、おろし金ですりおろせば、よりなめらかに仕上げることが出来る。


すりおろしたショウガに、同量のグラニュー糖:400gを入れて、できれば12時間以上置いてなじませる。砂糖がよくなじんでいれば、加熱時間が短めでも上手く仕上がる。


クエン酸:3gを水:50mLに溶かして加え(レモン果汁1個分でもよい)、沸騰してきたら弱火で30分煮る。新ショウガの芽の部分の色素で、全体にきれいなピンク色になる。


ふたとともに煮沸消毒しておいたジャムの空き瓶に、コンフィチュールを詰めれば出来上がり。できるだけ熱いままのものを手早く詰めてふたをすれば、ふたがへこんで脱気状態になる。

お好みで、シナモンパウダーやクローブパウダーを後付けすれば、それぞれに違った香りを楽しむことが出来る。

今年も新ショウガⅢ

引き続きの新ショウガは、炊き込みご飯。ショウガだけでは少し味に乏しいので、だし汁で味を補う。

新ショウガ:90gを細めの千切り器で突いて、極細千切りにする。包丁で切る場合は、できるだけ薄く小口切りにしておいてから千切りにすると、細い千切りにしやすい。ショウガ辛い風味が好きならざっと水にくぐらせるだけにするが、穏やかな風味が好きなら少し水にさらしておく。

米:3合はよく洗って、粉末だし:1袋を400mLの水に溶かしたものと、薄口しょうゆ:大さじ2、みりん:大さじ1、酒:大さじ1とあわせて炊飯器に入れ、3合の目盛りに合わせて水を足す。油揚げ:1個を細切りにし、ショウガとともに、その上にのせて白米モードか炊き込みご飯モードで炊飯する。

炊き上がったら、しゃもじで釜の底から切るようにしてまぜる。保温するとショウガの風味がだんだん失われるのでので、できるだけ早く食べきる。今日のおかずは、スペアリブのブルーベリー煮込み。

今年も新ショウガⅡ

新ショウガのシーズンは、生協の宅配で毎週新ショウガが届くので(勝手に届くわけじゃないです、注文したんですけどね)、次は新ショウガのつくだ煮。


せっかくの新ショウガなのにつくだ煮にするのはちょっともったいない気がしないでもないけれども、新ショウガで作ったつくだ煮は、新ショウガならではの柔らかさと新鮮な香りに仕上がる。


まず、新ショウガ:400gを5mm幅の小口切りにし、水だけで5分ゆでる。そのままつくだ煮にすると、さすがに辛すぎるので、ゆでこぼすことで辛みを調整する。


煮汁は、酒:100mL+しょうゆ:100mL+砂糖:大さじ5+水:100mL。鍋でひと煮立ちさせて砂糖を溶かし、ゆでこぼしたショウガの水を切って入れる。


落とし蓋をして、時々底からかき混ぜながら、弱火で50分くらい煮る。小さめの鍋を使ったので、いつも使っているシリコンの落とし蓋のサイズが合わず、アルミホイルで落とし蓋の代わりにした。


水分が少なくなってきたら、水分の残り具合に注意しながら煮詰めていく。ほぼ水分がなくなれば出来上がり。


保存はジャムの空き瓶などで、と言いたいところだけれども、美味しいのでついつい食べてしまって、例年、保存する前になくなってしまう。

今年も新ショウガ


この時期になると、生協の宅配でついつい頼んでしまう新ショウガ。
blogを読み返すと、去年のこの時期も、いつも作っている甘酢漬けや、新たなレパートリーになったショウガのつくだ煮を、一度ならず作っていたことがわかる。今回は甘酢漬けを。


材料は、新ショウガ:500g、米酢:500mL+砂糖:180g、塩:40g。
新ショウガは芽の部分をつけたまま、汚れなどを除いた状態でおおむね繊維に沿って薄切りに。


例年、熱湯を回しかけてアクを抜いているけれども、いつも少し辛めの出来上がりなので、今回は、沸騰している湯に酢を少々加えて、30秒ゆでてから水を切り、味付けのための塩を振ってみた。


ショウガがまだ熱い状態で塩をもみ込んでから、ぎゅっ、と水分を絞り、保存用のガラス容器に移す。これに米酢と砂糖で作った甘酢をかければ出来上がり。


漬け込んで二日後ぐらいで、十分色づいて、ショウガ漬けとして美味しく食べられる。酢をきつめにしてるので、かなり長期間、冷蔵庫で保管できる。