鏡開きなので、小豆を煮てぜんざいを作る。
これまでは、小豆特有の渋みを避けるために、圧力鍋でゆでてからその煮汁を捨て、新たに加えた水と砂糖で味を付けていたが、どうやら、そんなことをしなくても大丈夫らしい。小豆を『から煎り』して煮ると、ほとんどアクが気にならない、とのこと。あらかじめ実験してみたが、確かにそのようにすれば、渋みのような味はほとんど気にならない。
まずはざっと水洗いして水を切った小豆を煎る。
小豆を煮るのに使う圧力鍋はクラッド材で熱伝導も良いので、小豆を煎るのもこの鍋を使う。
焦がさないように鍋をゆすりながら、小豆の色の赤みがなくなって、くすんだ色になるまで、数分間煎る。
小豆の重さの2倍の水を加えて、圧力鍋のふたをして煮る。
あんこにするのなら柔らかめにしたほうがいいので、加圧状態で5分程度加熱するが、今回は、豆の輪郭がしっかりしたぜんざいにしたかったので、加圧状態で1分程度加熱したところで火を止め、そのまま内部の圧力が下がるまで待つ。
ちょうど良い具合の煮上がり。
そこそこ甘さを感じる程度に味を付けて、必要な分だけ残して、後は密閉容器で冷蔵、または、冷凍保存しておく。
ぜんざいにするのならそこそこの甘さじゃ足りないので、さらにどっさり砂糖と適宜水を加えてしばらく煮てから冷ませばできあがり。
小豆をゆでこぼさないので、抗酸化活性を持つ小豆のポリフェノールを捨てずにそのまま摂取できるという密やかな満足感も得られる。(小豆の煮汁を飲ませたら、中性脂肪やLDLコレステロールの低下傾向がみられた、という研究事例もあるらしい。)が、何より、ゆでこぼしたりのような手順を一つ省略できるというのが、実際に作る際にはありがたいということがわかった。