アカデミックレストランとして開催された「GINZA kansei ×野菜ソムリエ+東京農大生→??」に参加しました。
アクティブ野菜ソムリエの牛原琴愛さんがナビゲートということで、いったいどんなことになるんだろうと興味津々です。牛原さんとは以前、別のイベントのワークショップでたまたま一緒のグループになり、てきぱき物事を進めていくことのできる方だなあ、と感心させられたことがあるので。
席にはメッセージカードと、薔薇を模した松かさが。
この松かさは、てっきりお店のサービスの方が作られたのかと思っていたら、どうも牛原さんがご自身で彩色までされたご様子。しかも、野菜を提供していただいた栃木県の農業大学校からもたらされた松かさらしい。手書きのカードといい、やるならここまでやらないといけないんだな、と、これだけでも十分勉強になった気分なので、後は、出てくる料理をおいしくいただくことに専念することに。
スープはカブとオオムギ。カブの濃厚だけどさらっとした口当たりと、スープの底に潜んでいる大麦のつぶつぶが対照的。
次は、ホウレンソウとサトイモに生ハム。ホウレンソウは一株、生のまま、どん、と。シェフ曰く「ゆでようと思っていたが、食べたみたら芯が甘かったので、そのまま生で。」大胆。
魚料理はカキフライ。
個人的には、このニンジンのペーストに一番興味を引かれて、いったい、元になったニンジンはどんなニンジンなんだろう、と。スライドで写真が紹介されていたけれども、実物も見てみたかった。
肉料理はジビエとしてのイノシシ。
席が、ちょうど、このイノシシ肉を供給されている那珂川町の担当者の方と隣り合わせだったので、いろいろなお話を伺った。増えすぎて食害が問題になっているイノシシを食肉として処理できる設備を整えていることや、そもそもイノシシが増えすぎた一因として地球温暖化の影響も考えられることなど。
シェフによれば、イノシシ肉をあらかじめ漬け込み液に浸してから、脂肪分を補うために網脂で包んでローストしたとのこと。ハムのような味だけれども、ほろほろと肉の繊維がほぐれる柔らかさ。
料理がおいしかったのはともかくとして、ヘタをすれば空中分解してしまいそうなこんな難しい企画をとりまとめられた牛原さんはやっぱりただ者ではないんだな、と再認識した次第でした。