料理教室6月

今回、テーマにしたのは、酢。

鯵を米酢と白ワインビネガーで締めて、それぞれ「きずし」と「カルパッチョ」に。
さらに、リンゴ酢を、ホワイトアスパラガスのピクルスには使って、3種類の酢の風味の違いを味わってもらうことにした。

季節的にもしかしたら、ホワイトアスパラガスで料理教室ができるかも、と思っていたけど、結局、ちょっとだけ間に合わなかったので、ホワイトアスパラガスは事前にピクルスにしておいて、みなさんに味わっていただくことにした。


ホワイトアスパラガスの代わりに、グリーンアスパラガスをゆでて、マヨネーズよりもふわっとした味わいのオランデーズソースで。


鯵は、カルパッチョときずしに。


デザートのアガーで作ったゼリーは、白ワインで作るともうちょっと夜の時間帯向けの味になってしまうので、お昼の時間帯向けに白ワインビネガーで。沖縄土産のパッションフルーツを非加熱ジャムに仕立てたものをかけてもらって、華やかな香りを楽しんでもらった。

パッションフルーツ

先日、沖縄を視察旅行したときにいただいたパッションフルーツ。
見た目はほとんど問題ないように思うのに、「B品なので、通常の価格では売れないんですよ」とのこと。
わりと酸っぱいものが多い印象があるパッションフルーツだが、この生産者の方のものは、どれを食べてみてもいい香りと甘酸っぱい美味しさが広がる。

せっかくの美味しい果実なのに、見た目だけではねられてしまうのはいかにももったいない。ジャムにしたりドライフルーツにしたり、は、さすがにパッションフルーツだと難しそうな気がする。札幌の吉川さんから「加熱しないジャムもあるよ」という話を聞いて、それを試してみることにした。

パッションフルーツ二つに割って、中身をスプーンで取り出してボールに集めると、思っていたよりもけっこうな量になった。
これに、50%重量のグラニュー糖を加えてよく混ぜる。イチゴなども場合は、水分が出てくるのを待つ必要があるけれども、パッションフルーツの場合はこれで出来上がり。10日間くらいは冷蔵庫で保存できるらしい。


白ワインゼリーにかけたり、プレーンヨーグルトのソースにしたりしてみた。
パッションフルーツの華やかな香りが、ゼリーやヨーグルトの味を引き立ててくれる。
かなり加糖したにもかかわらずそれほど甘いと感じないのは、もともとかなり酸味があるからだろう。
それにしても、予想以上に美味しいフルーツソースができたのは、そもそもこの生産者の方の果実にそれだけの実力があった、ということなのかもしれない。

ホワイトアスパラガス

札幌の青果物ブランディングマイスター仲間の萬谷さんにお願いして送ってもらったホワイトアスパラガス。
今週はあるけれども来週はむつかしいかもしれない、ということだったので、来週の料理教室での食材にするのは断念。その代わりに、ピクルスにして持って行くことにした。

オランデーズソースは、もうちょっと泡立てたいところだけど、この程度で気力が萎えてしまって中途半端な状態に。やっぱり電動の泡立て器を買わなくては。

ラタトゥイユとパスタ(料理教室5月)

今回の料理教室は、作り置きできる料理としてラタトゥイユを提案。
さらに、そのラタトゥイユに手を加えて、パスタソースに作り替えてみる。
一番簡単なカレーは去年作ったので、今年はパスタソースに。
そのパスタソースに合わせるのは、卵と強力粉だけで作るパスタとズッキーニから作ったベジパスタを半分ずつ合わせたもの。

最初に、ラタトゥイユの具材としても、ベジパスタの材料としても活躍するズッキーニについて、概略を説明。

ラタトゥイユは、材料を切って一種類ずつオリーブオイルで炒めた後、鍋で煮ていくという作業なので、まずは、材料を切る。その後、フライパンで炒めて、鍋に移して煮込めば出来上がり。

パスタも去年の秋に作ってみたけれども、時間が無くて全員に試してもらうことはできなかったので、今回は、こねるのはともかく、自分のパスタは自分で製麺してもらうことにした。

ベジパスタのズッキーニは、ピーラーで薄く切った後、丸めて包丁で小口切りにすれば、小麦粉のパスタと同じくらいの太さのものが出来上がる。

出来上がり。
本当は一人分ずつフライパンでソースとパスタを絡めていきたいところだけど、時間の関係でパスタの上からパスタソースをのせるだけの状態に。
デザートは小豆の寒天寄せ。
小豆の水煮は、圧力鍋を使えば簡単にできるので、そのデモンストレーションを兼ねて、初夏に似合う寒天寄せにした。

料理教室2月第2回

今回は、ニンジンで作る料理でまとめてみた。

徳島県のニンジン出荷にはちょっと早いけれども、あんちゃんファームさんにお願いして、葉付きのニンジンを譲っていただいた。
「『おまけ』しといたけんな」と黄色のニンジンも。

野菜ソムリエらしいところも見せないと、ということで、ニンジンについて、産地やニンジンを買うときに注目して欲しいことなどを説明。

ニンジンの実は、すりおろしてグラタンと、千切りにしてサラダに。
ニンジンの葉は、天ぷらではあんまりたくさんは食べられないので、チヂミに。
まずはチヂミから。

次は、ニンジンのグラタンの下ごしらえ。
すりおろしたニンジンを炒めて、タマネギやハムを加えて炒め、さらに小麦粉とバターを加えた後に、牛乳を少しずつ入れて野菜入りのホワイトソースに仕上げていく。
いろんな野菜で使える技だと思う。

グラタンは下ごしらえしてからさらにオーブンで焼くとか、チヂミは一枚ずつ焼くとか、それぞれに一手間多いので、今日は、ちょっと時間がかかってしまった感じ。
でも、できあがりは、美味しそうでした。

ニンジンのサラダには文旦と、ニンジン葉をパセリ代わりにのせて。このくらいの量なら、ニンジン葉は生で食べてもアクセントになってちょうどいいかも。

料理教室2月第1回

今年は、ずっとダイコンの値段が高いままだけれども、ダイコンの料理をするならこの時期でしょう、ということで、今回は、ダイコン特集。
餃子の皮をダイコンで置き換えた「ダイコン餃子」、そして、「ホタテ風味のかまぼこあんのダイコン炒め」。
大根葉とダイコンの皮を使って、即席漬けもつくることに。


ダイコンで餃子が出来るのか?とけげんな顔をされているみなさんに、薄く切って塩でしんなりさせたダイコンを、餃子の皮のかわりに使うんです、と説明中。

塩で水分が抜けているので、焼いたダイコンはそれなりの歯触りで、ある程度しっかり味を付けたひき肉のあんで、美味しくいただけました。
ダイコン炒めも、某氏からホタテの水煮缶を使ったレシピを教えてもらったけど、ホタテ風味のかまぼこでも大丈夫なはず、と、そちらを使用。
煮込んだときの感じが本物とは少し違うけれども、これはこれで美味しくいただけました。

今回のダイコン餃子は、意外と簡単にできるので、ぜひお試しを。
ダイコンを薄く切るのが結構難しいけど、厚くなってしまったって大丈夫。
餃子の形に整えるときに、ダイコンの厚い部分は折ってしまっておけば、焼いたときにも形を保てます。

ダイコン餃子のレシピ(1人分)
太めのダイコン 2cm
合いびき肉 30g
ハクサイ(またはキャベツ) 小さめの葉1枚
ニラ 1/4把
かたくり粉 適量
大さじ1/2
肉用調味料
 塩 少々
 コショウ 少々
 ごま油 小さじ1/4
 酒 小さじ1/4
 しょう油 小さじ1/4
  1. ダイコンを3mmの厚さに切る(5枚、太いダイコンがなければ枚数を増やす)
  2. ハクサイとニラはみじん切りにして塩少々(分量外)をふってしんなりさせる
  3. ひき肉に、肉用調味料と水を絞ったハクサイとニラを加えてよく混ぜる
  4. 大根の水をキッチンペーパーでふき、片面にかたくり粉を薄くふる
  5. ダイコンにひき肉をはさんで半分に折りたたむ(つまむ必要はない)
  6. フライパンに油を入れ強火で熱し、餃子を入れて焦げ目が付くまで焼く
  7. ひっくり返して中火にし、ふたをして5分焼く

料理教室12月第2回

やっぱりこの季節はおせち料理だよね、とは思うものの、自分がおせち料理を教えるなんておこがましい、と嘆いていたら、札幌の青果物ブランディングマイスターかつ野菜ソムリエ上級プロの吉川さんが、「私のレシピ送ってあげるからそれでやってみたら」と観音様のようなお言葉。
和風の普通のおせちは作り飽きているような方々ばかりなので、今回は搦め手から挑むことにする。


黒豆と栗きんとんは、それぞれ、ブルーベリーのコンフィチュールとパイナップルの缶詰を入れるというレシピなので、まずは最初に皆さんに説明。


冷凍のブルーベリーを使って電子レンジでお手軽コンフィチュールを作った後、あらかじめ煮ておいた黒豆に混ぜて、少し煮詰め中。
えー、ブルーベリーですか?、という声も上がっていたけど、味見をした人からは、おいしい、の声も。


そして、栗きんとんにはパイナップル。
安納芋で作ったので、パイナップルのシロップなどは少し控えめに。


次は、おせちの3品目、五色なます。
白い大根(サラダ大根)、赤い大根(紅くるり)、緑色の大根(ビタミン大根)、と、橙色の普通のニンジン、黄色のニンジン(金美ニンジン)、を組み合わせて、なますを作る。
さすがにこれだけ色をそろえると、本当に色とりどりできれいななますになる。
なますじゃなくて、普通にサラダにしても美味しそう。

最後は、いつも何かとお世話になっている農業支援センターの方が、産地の地元なんだから料理教室で使ってくださいとのことで、チンゲンサイ部会の副会長さんが作られたというチンゲンサイをいただいたので、おせちとは関係なくチンゲンサイのクリーム煮を。
今回、チンゲンサイのレシピを考えるように依頼されたので、改めてチンゲンサイをいろいろな料理で使ってみたけれども、記憶にあるチンゲンサイと比べてなかなか美味しい。
寒さが厳しくなって野菜の味が甘くなるというのもあるだろうし、篤農家の方が作られたから、というのもあるのかもしれないけれども、また一つ、美味しいものを見つけられてうれしい。

料理教室12月1回

今回は、クリスマス料理ということで、簡単にできるローストビーフの紹介。
肉はいつものコープラスフーズさんに相談して、ローストビーフにするのなら、ということで、国産牛よりはかなり安めのオーストラリアビーフを。

牛のモモ肉のかたまりに、塩とコショウをもみ込んで、フライパンで焼き色をつけてから、沸騰させた漬け汁にいれて、熱を通しながら味もしみこませていくというやり方。

付け合わせは、マッシュポテトと、さらにカリフラワーとブロッコリーのマリネも。
マリネ液には、野菜ソムリエプロの佐藤ひろみさんが作った無添加ドレッシング「イチゴ✕ペッパー」を使ってみた。鮮やかないちごの香りが目当たらしいマリネになったかと。

時間の都合で、まだ早いかな、という段階で切り分けので、味はちょっとうすかったかも。

でも、簡単に作ることができるんだな、とは思ってもらえたようなので、それが何よりかも。
料理は作って、食べて、美味しい、と感じてもらってこそだと思うので。

柚子ジャム

いつもお世話になっている那賀ベジタブルの柏木さんが、「柚子をたくさんもらったので」とわざわざ持ってきてくださった。
実は搾って柚子酢に、皮はマーマレードに、と思ったけど、実も全部使う柚子ジャムのレシピがあったのを思い出して、それで柚子ジャムを作ってみることに。


少し見かけは悪いんだけど、とのことだったけど、そんなに気にするほどのことでもなさそうなので、よく洗ってそのまま使う。


柚子はいったん丸ごと熱湯にしばらく漬けておくと皮がむきやすくなる。

果実部分は、別にゆでてから荒く裏ごしをすることで、果汁と大部分の果肉を使うことができる。
果皮は千切りに。


砂糖を入れて煮詰めていると、けっこうアクが浮いてくるので、これはていねいにすくい取る。
このアクを取るのが美味しさの秘訣らしい。


思ったよりもたくさん出来たので、すぐ食べる分をジップロックブロックに入れて、それ以外は空き瓶に詰めて冷蔵庫で保存。
ほのかに苦みは残っているけど、柚子らしい香りと、柚子果汁のさわやかな酸味が美味しいジャムに仕上がった。


さっそくできたての柚子ジャムとトム・ブリュレで。

料理教室第16回

今回は、前回作ったボロネーゼソースを使って、鶏もも肉のローストを。
鶏もも肉にボロネーゼソースとパン粉で作った詰め物をしてオーブンで焼くという料理なので、ボロネーゼソースから作っているととうてい間に合いそうにないので、ボロネーゼソースは事前に用意。

今回使ったカボチャは、能登半島の羽咋市にある波瀬自然栽培農園から届けてもらったもの。グランドマークがまだちょっと青かったけど、ポタージュにするのならまあよいか、ということで。まずは、カボチャの説明。

カボチャは皮ごとつかったので、カボチャのポタージュなのにけっこう緑色。来客用に作るときは、見栄え的に皮をむいたほうがいいかも。

鶏もも肉のローストの付け合わせの野菜は、本来ならズッキーニだけど、今はかなり高いので、今回はサツマイモとナガイモのコンビで。

鶏もも肉を少し平たく切り開いて、パン粉と合わせたボロネーゼソースを巻き込んでいく。ある程度たこ糸で巻いておけば、焼けば肉が締まってなんとかなる。逆に、ぎゅうぎゅう巻くと、中の詰め物が両側からはみ出してしまう。

まずは、フライパンで焼き色を付けて。

次にオーブンでじっくり焼いてできあがり。

少し鶏もも肉が落ち着いてから切り分けて盛り付け。イタリアンパセリは、横に置いたほうがよかったかも。でも、カボチャのポタージュと合わせて、美味しく出来ました。