今年も新ショウガⅣ

新ショウガの最後は、コンフィチュール。ちょっと粗めにすりおろすことで若干の食感も残し、余分な香りや味を排除するためにグラニュー糖とクエン酸のみで作る。


新ショウガ:400gは、テーブルスプーンを使って汚れた部分などを取り除く。株別れしたところは切り分けて、泥汚れがあれば取り除く。


芽の部分も含めてすりおろす。このような粗めのおろし器ですりおろせば、食感を残すことが出来るし、おろし金ですりおろせば、よりなめらかに仕上げることが出来る。


すりおろしたショウガに、同量のグラニュー糖:400gを入れて、できれば12時間以上置いてなじませる。砂糖がよくなじんでいれば、加熱時間が短めでも上手く仕上がる。


クエン酸:3gを水:50mLに溶かして加え(レモン果汁1個分でもよい)、沸騰してきたら弱火で30分煮る。新ショウガの芽の部分の色素で、全体にきれいなピンク色になる。


ふたとともに煮沸消毒しておいたジャムの空き瓶に、コンフィチュールを詰めれば出来上がり。できるだけ熱いままのものを手早く詰めてふたをすれば、ふたがへこんで脱気状態になる。

お好みで、シナモンパウダーやクローブパウダーを後付けすれば、それぞれに違った香りを楽しむことが出来る。

今年も新ショウガⅢ

引き続きの新ショウガは、炊き込みご飯。ショウガだけでは少し味に乏しいので、だし汁で味を補う。

新ショウガ:90gを細めの千切り器で突いて、極細千切りにする。包丁で切る場合は、できるだけ薄く小口切りにしておいてから千切りにすると、細い千切りにしやすい。ショウガ辛い風味が好きならざっと水にくぐらせるだけにするが、穏やかな風味が好きなら少し水にさらしておく。

米:3合はよく洗って、粉末だし:1袋を400mLの水に溶かしたものと、薄口しょうゆ:大さじ2、みりん:大さじ1、酒:大さじ1とあわせて炊飯器に入れ、3合の目盛りに合わせて水を足す。油揚げ:1個を細切りにし、ショウガとともに、その上にのせて白米モードか炊き込みご飯モードで炊飯する。

炊き上がったら、しゃもじで釜の底から切るようにしてまぜる。保温するとショウガの風味がだんだん失われるのでので、できるだけ早く食べきる。今日のおかずは、スペアリブのブルーベリー煮込み。

今年も新ショウガⅡ

新ショウガのシーズンは、生協の宅配で毎週新ショウガが届くので(勝手に届くわけじゃないです、注文したんですけどね)、次は新ショウガのつくだ煮。


せっかくの新ショウガなのにつくだ煮にするのはちょっともったいない気がしないでもないけれども、新ショウガで作ったつくだ煮は、新ショウガならではの柔らかさと新鮮な香りに仕上がる。


まず、新ショウガ:400gを5mm幅の小口切りにし、水だけで5分ゆでる。そのままつくだ煮にすると、さすがに辛すぎるので、ゆでこぼすことで辛みを調整する。


煮汁は、酒:100mL+しょうゆ:100mL+砂糖:大さじ5+水:100mL。鍋でひと煮立ちさせて砂糖を溶かし、ゆでこぼしたショウガの水を切って入れる。


落とし蓋をして、時々底からかき混ぜながら、弱火で50分くらい煮る。小さめの鍋を使ったので、いつも使っているシリコンの落とし蓋のサイズが合わず、アルミホイルで落とし蓋の代わりにした。


水分が少なくなってきたら、水分の残り具合に注意しながら煮詰めていく。ほぼ水分がなくなれば出来上がり。


保存はジャムの空き瓶などで、と言いたいところだけれども、美味しいのでついつい食べてしまって、例年、保存する前になくなってしまう。

今年も新ショウガ


この時期になると、生協の宅配でついつい頼んでしまう新ショウガ。
blogを読み返すと、去年のこの時期も、いつも作っている甘酢漬けや、新たなレパートリーになったショウガのつくだ煮を、一度ならず作っていたことがわかる。今回は甘酢漬けを。


材料は、新ショウガ:500g、米酢:500mL+砂糖:180g、塩:40g。
新ショウガは芽の部分をつけたまま、汚れなどを除いた状態でおおむね繊維に沿って薄切りに。


例年、熱湯を回しかけてアクを抜いているけれども、いつも少し辛めの出来上がりなので、今回は、沸騰している湯に酢を少々加えて、30秒ゆでてから水を切り、味付けのための塩を振ってみた。


ショウガがまだ熱い状態で塩をもみ込んでから、ぎゅっ、と水分を絞り、保存用のガラス容器に移す。これに米酢と砂糖で作った甘酢をかければ出来上がり。


漬け込んで二日後ぐらいで、十分色づいて、ショウガ漬けとして美味しく食べられる。酢をきつめにしてるので、かなり長期間、冷蔵庫で保管できる。

2月の料理教室

今月は、リクエストをうけて、塩麹の作り方と塩麹を使った料理を特集。

最初に、今日使う野菜の解説と、塩麹の由来や塩麹に含まれるアミラーゼやプロテアーゼの説明など。

まずは、塩麹そのものを作ってもらう。と言っても、濃い塩水を作って、板麹をほぐして混ぜ込むだけ。
さすがにその場で作った塩麹を料理に使うのは無理なので、料理にはあらかじめ作っておいた塩麹を使う。

最初に、オーソドックスな浅漬けと、塩麹を使った3種類のドレッシングを作る。
そのドレッシングで作るサラダとして、季節的に美味しいほうれん草を。ただ、ホウレンソウには食味を害するシュウ酸が含まれていて、生で食べるのは難しいことが多い。そこで、なにかとお世話になっている「とくしま有機農業サポートセンター」の、シュウ酸含有の低いホウレンソウでサラダを作ることにした。

メインディッシュになる鶏もも肉のオーブン焼きは、鶏もも肉を塩麹でマリネしておいてから、ジャガイモやミニトマトなどの野菜と一緒にオーブンへ。

塩麹を使って作った少し厚めに焼いたクレープは、もちもち食感で、適当な具材をはさめば、それだけで軽食にできる。今回は、千切りのニンジン、ミズナ、豚キムチをはさんで多国籍料理風に。

デザートは、塩麹を使った大学芋。油で揚げるのは省略して、電子レンジで蒸したものを多めの油で、カリッと炒めて塩麹とハチミツを絡める。

最後は、塩麹は使わないけれども、冷凍サンマで十分に美味しく作れるサンマの甘露煮を。

今回も、楽しい出来上がり。

1月の料理教室

今月は、ハクサイとカブを使って何品かと、デザートは甘酒のパンナコッタを作ることにした。

まずは、ハクサイとカブの説明から。

あまり味がないというイメージのハクサイだが、煮るだけでもけっこう美味しく仕上がるので、ハクサイだけでどんなうまみが出るのか試してみた。


レシピでは使わない、芯の部分や、切り落とした根元の部分を、薄い塩水で30分ほど煮る。
これだけで、美味しいスープがとれるし、ハクサイ自体も柔らかく、かつ、甘みのある美味しいおひたしになる。塩味だけでは物足りないと思えば、鶏がらスープの元や、和風だしの素、牛乳とバターなどで味を調えれば十分立派な一品になる。ハクサイが残ってしまって困ったら、ぜひ試してみて欲しい。

ハクサイは、根元の部分でクリーム煮を。


白菜の繊維を切る方向でのそぎ切りと、それを活かす方向での細切りの、二種類の切り方で、出来上がりの食感を確かめてもらうことに。

そして、葉っぱの部分をニンジンを芯にして豚肉と巻いてロール白菜を。

カブは、すりおろして、さらに、葉も刻んで入れて、大根もちの蕪版。


大根で作るよりも、より風味があって良いかもしれない。

それ以外のカブの料理は、簡単にできる炒め物と、炊き込みご飯。

ハクサイもカブもこの時期は旬なので、今日のレシピなどをもとに、いろいろ試して美味しく食べていただければと思います。

料理教室12月

今日は、おせち料理。でも、一般的なものはみなさん、これまでさんざん作ってきていると思うので、少し変わっていて、かつ、盛り付けたときに楽しめそうなものを。
少量のものをいつもより多種類作ることになるので、食材が多い。

メインになるのは和風のミートローフ。ひじきやレンコン、ニンジン、ギンナンなどを入れて、味だけでなく、歯触りも楽しめるように。ひじきは、こちらの記事を参考に、ゆでこぼしで処理をしたものを使用。

香川県ではポピュラーとされているあん餅雑煮にもトライしてみることにして、ただ、あんこ入りの普通の白餅というのがなかなか手に入らず。仕方なく、堅くならないように加工デンプンで調整されたあん餅に、白味噌の汁をかけることに。

出来上がりはこんな感じで。大きな皿の上に、小鉢を並べて、ワンディッシュ風に。ご飯もパンも用意しなかったけれども、あん餅雑煮があったので、これで十分お腹いっぱいの感じでした。

料理教室11月

秋はやっぱり麺だよね、ということで、今回はうどんを作ってみることにした。
これまで、スパゲティの類いの麺は何度か作っているけれども、うどんは初めて。
売り物にするようなうどんはなかなか難しいものがあるかもしれないけれども、それなりのうどんなら、それほど難しくはない。うどんだけでは食事にならないので、豆乳鍋を用意して、その〆としてうどんを使うことにした。

また、先月末、同じく青果物ブランディングマイスターの児玉さんが経営されている「こだま農園」に、西条柿の収穫の手伝いに行って、合わせの西条柿をもらってきたので、それを使って箸休めとデザートに。

まずは、寝かせる時間が必要なうどんから。


10%程度の濃い塩水を作って小麦粉にまんべんなく行き渡るようにふりかけながら混ぜる。強力粉を混ぜた薄力粉や中力粉でも試してみたけれども、鍋の〆なのでそこまでのこしはなくても良いように思ったので、今回は薄力粉のみで作ることにする。水まわしをした粉はすこしぱさぱさしてる感じだけれども、ボウルの中で押しながらまとめるとしっかりしたかたまりになる。
まとまった生地を、手のひらの付け根で押し出すようにして少しずつのばし、それを三つ折りにするのを何度か繰り返すと、薄力粉でもかなりしっかりした弾力が出てくる。こねた直後は、指で押せばすぐに跡が盛り上がってくる状態だが、ラップなどで乾燥を防いで30分から1時間、寝かせておけば、その指跡がそれほどは戻ってこなくなる。

その状態になったら、もう一度こね、次に薄くのばして、切っていく。


さすがに、公民館の調理室にこね台とかはないので、手持ちのクッキングマットを持ち込んで、その上でこねる。今度は、平たく置いた生地の周囲を持ち上げて折り込むような感じでこねる。2周くらいこねれば良い。これを、また丸く形を整えて、今度は少し短めの10分から20分くらい寝かせて、指跡がそれほど戻ってこなくなるのを待つ。
もう一度寝かして、今度は、麺にするためにのばしていくけれども、いきなり綿棒でぐりぐりやるのは難しいので、すこしずつ押してのばしていく。ある程度、広がってきたら今度は直角方向に。そして、綿棒に巻き付けられるくらいになったら、打ち粉をしてから、綿棒に巻き付けて、前後に転がしてのばしてく。厚みがあるとうどんに切ったときになかなかゆであがらないので、5mm以下の厚さ、できれば3mm位の厚さまでのばす。
麺を切ったら、切り口がひっつかないように打ち粉をして、沸騰した湯で10分ゆでれば出来上がり。流水でぬめりを取ったら、その後は、そのままざるうどんでも、温めてつゆにいれてもいいが、今日は鍋の〆にするのでざるにとって置いておく。

〆のうどんができたところで、豆乳鍋を作る。


あらかじめ豆乳鍋つゆをつくっておいて、具材の鶏もも肉、ダイコン、ニンジン、ハクサイ、キノコ、ネギなどを入れてゆっくり加熱していく。

西条柿はたくさんあるので、レンコンとのゴマだれ和えを箸休めとして、スライスチーズとのカプレーゼやユズとの和え物をデザートとして作ることにする。


レンコンは歯ごたえを残してゆでて、ゴマだれで西条柿と和える。

ユズも、果皮を千切りしして、絞った果樹を使って西条柿と和える。

料理を作るのは、スペースや時間の関係でどうしても分担になってしまうけれども、今日のうどんだけは寝かせた後の生地の感触やのばすときの麺棒の感触などを1人1人確かめてもらった。


でも、意外とみなさん方の興味は、渋柿である西条柿の渋が、どうやったらドライアイスで抜けるのか、ということにあったりして、いつもながら興味深い料理教室だった。

この料理教室は、阿南市の冨岡公民館の調理室を借りて開催しています。
どなたでも参加していただけますので、興味がある方はこちらからお問い合わせください。

料理教室10月

今月は、諸事情で、通常よりも2週間ほど遅れて開催。

今年もぽろたんを使って栗の料理をつくりましょうか、と持ちかけたのに対して、中華風おこわと中華料理を、というリクエストをいただいていたけど、おこわはともかく、まさか中華料理全体を網羅するなどあり得ないので、一番親しみやすそうな台湾料理に片寄せて考えることにした。
台湾の知り合いの方に何人か、あなたにとっての台湾料理は?とチャットがてらインタビューしてみると、どうやら青菜の炒め物が定番として捉えられているようだった。魯肉飯とか鶏肉飯なんかも面白そうだけど、煮込むのに時間がかかりすぎるので断念。その代わり、というわけでもないけど、ネットでお取り寄せしたマンゴーピューレを使ってマンゴープリンをデザートに充てることにした。


ということで、まずは、レシピ全体の説明と、マンゴープリンに使うマンゴーピューレの説明から。

まず、最初に中華風おこわにつかうぽろたんの皮むき処理から。


半分に切って3分ほどゆでるだけで、ぽろたんの皮は渋皮も含めて、名前の通りぽろっと取れるので手間がかからない。栗や鶏肉などの具材と、調味料、米ともち米を炊飯器に仕掛けたら、後は出来上がりを待つだけ。

次に酢豚を。
下味を付けた豚肉を揚げたら、適当な大きさに切った野菜も、次々素揚げにする。


仕上げに、調味料を合わせた煮汁の中にすべて入れて、最後にかたくり粉でとろみを付ければ出来上がり。これまで酢豚は漠然と炒め物だ思ってきたけれども、そうじゃなくて、酢豚は揚げ浸しの料理だということがわかった。

青菜の炒め物の食材には、一番入手しやすいと思われるコマツナを。


いったん、軽くゆでて、その後、ニンニクで香りを出した油で、炒めるというよりも、絡めるくらいで火を止める。パプリカを使って彩りを添えてみた。

ちょっと変わったところで、台湾の家庭料理であるらしい、菜脯蛋(ツァイプータン)を。


菜脯蛋に入れる台湾の切り干し大根は塩漬けにしたものを干しているらしいので、ある程度塩辛かったり独特の風味があるらしい。普通の切り干し大根で代用したが、ちょっとしょう油をからめればそれらしくなるとの情報があったので。

いつも大丈夫なんだろうか、と心配しながら開始するけど、今回も、まあ、マンゴープリンも含めて、なんとなくそれっぽくなったご様子。

みなさん、美味しいと、食べておられたのでほっとする。
特に菜脯蛋は、予想以上に美味しいとのことで、切り干し大根の味の深さが予想以上だったようだ。

この料理教室は、阿南市の冨岡公民館の調理室を借りて開催しています。
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紅玉のコンフィチュール

紅玉が手に入ったので、コンフィチュールにするべく、レシピの確認のために自分のblogを検索する。
ちょうど一年ほど前に記事を上げていて、そんなところに、ふと季節を感じたりする。

紅玉はよく洗ってから8等分し、芯をのぞいて皮をむくが、皮はあとで一緒に煮るので別にとっておく。さらに、1cmくらいの厚さに切って圧力鍋に入れる。
皮は、後で取り除きやすいようにお茶パックなどに詰めて、鍋に入れる。

今回のコフィチュールの材料は、紅玉リンゴが1kg、グラニュー糖がリンゴの重量の30%(リンゴが1kgなので、30%の300g)、そして、クエン酸1.5gを大さじ1の水で溶いたもの(レモン汁1/2個分でも可)を用意した。
圧力鍋には、リンゴ、砂糖とクエン酸に、水を200mL加えて、圧がかかってから4分くらい煮る。ただし、けっこうペクチンが出て煮汁が粘る場合があるので、煮汁が噴き出すようならそのへんで火を止める。

ちょっと皮の色が薄いかな、と思ったけれども、きれいな色に仕上がった。
リンゴの皮を詰めたお茶パックは、軽く絞ってから取り除く。

熱湯消毒したビンに詰めれば出来上がり。砂糖の量が少なめなので、冷蔵庫で保存する。
あまり煮詰めていないので、コンフィチュールということにしたが、リンゴの果肉はほぼ煮潰れているので、見た目はジャムに近いかもしれない。そんなに気にすることでもなさそうなので、ほぼ同じレシピで、去年はジャムだったけど、今年はコンフィチュールができてしまった。