ラタトゥイユのススメ -1

野菜料理のストックとして、ホウレンソウニンジンのゆでたものだけでなく、もう一手間かけたものを用意しておくと、晩御飯の楽しさが広がります。
ラタトゥイユは、南フランスの野菜の煮物ですが、意外と簡単に作れて、たくさんの野菜を、しかも、おいしくストックできるのでおすすめです。少し時間のあるお休みの日に作ってみてください。
基本は、野菜をほぼ同じ大きさに切って、オリーブオイルを絡める感じで炒めて、鍋で煮込みます。水を入れなくても野菜(特にトマト缶)の水で十分煮ることができます。

簡単ラタトゥイユのレシピ(ジップロックコンテナ中1個分)
  ニンニク 1かけ
  オリーブオイル 大さじ5
  タマネギ 1玉
  トマト缶 1本
  ニンジン 1本
  マイタケ 1パック
  ズッキーニ 1本
  ナス 1本
  小さじ1
  1. ニンニクを薄く輪切りにします。
  2. タマネギを2cmほどの四角に切ります。(まず半分に切って、2cm幅で左右に切ります。内側はもっと小さい四角になりますが問題ありません。)
  3. フライパンにオリーブオイル大さじ1とニンニクを入れて中火にかけます。油が熱くなってニンニクの香りが出てきたら、タマネギを入れて炒めます。全体にやや半透明になれば、フライパンの中身をすべて煮込み用の鍋に移します。
  4. 鍋を中火にかけ、トマト缶を入れます。ホールのトマト缶の場合は、小さめの泡立て器などであらかじめ缶の中のトマトを押しつぶしておきます。
  5. ニンジンを厚めのいちょう切りか、乱切りにします。フライパンにオリーブオイル大さじ1を入れ、中火でニンジンを炒めます。油がなじむ程度に炒めたら、フライパンの中身を鍋に移します。
  6. マイタケは手でちぎり、ズッキーニ・ナスはニンジンと同様に切って、それぞれフライパンでオリーブオイル大さじ1をなじませるように炒めてから、鍋に移します。
  7. すべての野菜を入れてから、15分程度煮て、ニンジンが柔らかくなっていれば、塩を加えてできあがりです。

冷蔵庫で保存しておいたラタトゥイユは、電子レンジで温かくしてもおいしいですし、植物油しか入っていないので、冷たいままでもおいしく食べられます。冷たいままなら、意外と白ワインのお供にもなります。

ソフリット

ボロネーゼソース(ミートソース)を作るときに使う、ソフリットなるもの。
やたら手間がかかって大変なんだけど、実はこれは何にでも使えるものなんだ、という意識は持っていなかった。
それが、セロリに関する野菜教室を受講したときに、「セロリを長期で保存するよりは、むしろソフリットにしてしまって、それを冷凍保存すればよい」というお話しがあったので、ソフリットが何にでも使える野菜の出汁のようなものなのだ、というのを初めて学習。
そして、その時にもらったセロリと冷蔵庫に残っていたセロリの株の中心に近い部分とで、さっそく作ってみた。
タマネギとニンジンと、そしてセロリをみじん切りにして、たっぷりのオリーブオイルでじっくりと炒める、のが基本だけど、多少手抜きバージョンで。
三種の野菜のみじん切りはフードプロセッサですませて、たっぷりのオリーブオイルを熱したフライパンで強火でざっと炒めた後、20分ほど電子レンジで水分を飛ばしてから、またフライパンにもどすとこんな感じ。
ソフリット

飴色タマネギでもそうだけど、水分を飛ばすプロセスは、電子レンジにお任せするのがよろしいかと。
できあがったソフリットは、ジップロックコンテナに入れて冷凍。
あとで分割しやすいように、下半分と上半分に分けて、間にラップをはさんでおきました。
トマト缶とソフリットを合わせるだけでもおいしいトマトソースができる、とのことだったので、今度、試してみよう。
でも、せっかくのソフリットだから、やっぱりボロネーゼソースも作ってみよう。

アカデミックレストラン-GINZA kansei ×野菜ソムリエ+東京農大生→??

アカデミックレストランとして開催された「GINZA kansei ×野菜ソムリエ+東京農大生→??」に参加しました。
アクティブ野菜ソムリエの牛原琴愛さんがナビゲートということで、いったいどんなことになるんだろうと興味津々です。牛原さんとは以前、別のイベントのワークショップでたまたま一緒のグループになり、てきぱき物事を進めていくことのできる方だなあ、と感心させられたことがあるので。

席にはメッセージカードと、薔薇を模した松かさが。
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この松かさは、てっきりお店のサービスの方が作られたのかと思っていたら、どうも牛原さんがご自身で彩色までされたご様子。しかも、野菜を提供していただいた栃木県の農業大学校からもたらされた松かさらしい。手書きのカードといい、やるならここまでやらないといけないんだな、と、これだけでも十分勉強になった気分なので、後は、出てくる料理をおいしくいただくことに専念することに。

スープはカブとオオムギ。カブの濃厚だけどさらっとした口当たりと、スープの底に潜んでいる大麦のつぶつぶが対照的。
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次は、ホウレンソウとサトイモに生ハム。ホウレンソウは一株、生のまま、どん、と。シェフ曰く「ゆでようと思っていたが、食べたみたら芯が甘かったので、そのまま生で。」大胆。
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魚料理はカキフライ。
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個人的には、このニンジンのペーストに一番興味を引かれて、いったい、元になったニンジンはどんなニンジンなんだろう、と。スライドで写真が紹介されていたけれども、実物も見てみたかった。

肉料理はジビエとしてのイノシシ。
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席が、ちょうど、このイノシシ肉を供給されている那珂川町の担当者の方と隣り合わせだったので、いろいろなお話を伺った。増えすぎて食害が問題になっているイノシシを食肉として処理できる設備を整えていることや、そもそもイノシシが増えすぎた一因として地球温暖化の影響も考えられることなど。
シェフによれば、イノシシ肉をあらかじめ漬け込み液に浸してから、脂肪分を補うために網脂で包んでローストしたとのこと。ハムのような味だけれども、ほろほろと肉の繊維がほぐれる柔らかさ。

デザートはにっこり梨と紫芋。
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料理がおいしかったのはともかくとして、ヘタをすれば空中分解してしまいそうなこんな難しい企画をとりまとめられた牛原さんはやっぱりただ者ではないんだな、と再認識した次第でした。