カブの甘酢漬け

見た目とっても面倒くさそうで、かつ、時間もかかりそう、と思い込んでいた、カブの甘酢漬け。
いつもの直売所で、直径20cmくらいのカブを見つけて、シチューに入れるつもりで買ったけど、せっかくなので、カブの甘酢漬けに挑戦してみることに。

まずは、カブを3cmくらいの厚さに輪切りにし、まわりの皮の部分をむく。

カブ塩その後、片面だけ、カブの半分くらいの厚さまで、2~3mm幅で平行に切り込みを入れる。90度回して同様にすれば、カブの表面は毛足の長い絨毯状態に。
輪切りの大きさのまま、切り込みの入ったカブに塩:大さじ1をふって、全体にいきわたらせる。

カブ切りときどきひっくり返しながら、1時間くらい置くと、水が出てきて、全体にややしんなりしてくる。そのままでは塩辛いので、さっと水で洗う。
次に、カブの円盤状の絨毯を、2.5cm角に切り分けて、水を絞る。

カブ漬け砂糖:大さじ2、水:大さじ2、で、砂糖を水によく溶かし、粉末だしの素:少々、酢:大さじ3を加え、あれば、鷹の爪の種を取って輪切りにしたものと昆布のせん切りを、それぞれ少々加える。
今回は、もらい物のユズがあったので、皮を向いてせん切りにし、果汁も絞って酢に加えてみた。
この甘酢漬け汁と切り分けたカブをジップロックに入れ、例によってできるだけ空気を抜いて、カブに甘酢の味をなじませる。

カブ甘酢漬け2~3時間漬ければ、そこそこ食べられる状態にはなるけど、一晩くらいは漬けた方が良いだろう。

やってみれば、カブの加工も、カブ漬けるための甘酢も、そんなに手間がかかるわけでもなく、やればできるじゃん、という感じ。
カブはこんな切り方をしたけど、ダイコンなら、包丁かピーラーで薄切りにして漬けるというのもよさそう。もちろん、カブでも。
焼き魚に大根おろし、だけでなく、カブやダイコンの甘酢漬けをそえるのも、なかなか良いような気がする。

薩摩甘照のふるさと

野菜ソムリエサミットの評価員として食べて、大いに興味を引かれた、「薩摩甘照(さつまあまてらす)」という名前のトマト

DSC_1138「大変興味があるんですが、お邪魔してもよろしいでしょうか?」とメールで連絡を差し上げたところ、「お待ちしています」という返信をいただいたので、さっそく出かけてきました。
DSC_0123 1鹿児島空港から車で1時間半くらいのところにあるハウスに案内してくれたのは、「薩摩甘照」を担当されている濱田さん。
長時間にわたり、いろいろご説明いただき、ありがとうございました。
DSC_0130こちらが、苗を育てているところ。
生育に必要な2つの波長を含む、赤色と、青色の発光ダイオードを、格子状に配置してあります。
「薩摩甘照」のような生育方法だと、苗はたくさん必要だとのことですが、この環境で立派な苗を育てています。

DSC_0124 1これが、「薩摩甘照」。まだ植えたばかりなので(水耕栽培だから、植える、っていうのとはちょっと違うような気もするけど。)これから実がなり始めます。
トマトトーンを使われているとのことでした。

DSC_0132 1「薩摩甘照」の収穫は拝見できなかったんですが、こちらでは、糖度不足で「薩摩甘照」になりきれなかったトマトが出荷のために、袋詰め中でした。
近隣の産直販売所やスーパーに卸されるとのことです。

カツオ菜

福岡に所用があったので、前から気になっていた糸島市の産直市場、「伊都菜彩」に行ってみた。
友達の話では、ずいぶん前から「糸島」という地名が青果物のブランドとしてとらえられているらしい。


たしかに、土曜日の午前中という時間帯もあるだろうけど、かなりの人が訪れていて、通路を歩くのもままならないくらいだった。

今日は、そのときに買ってきたカツオ菜を料理することに。

かつお菜まな板
カツオ菜は、コマツナなどと同じアブラナ科で、
「かつお菜は雑煮に利用され、名前の由来ともいえるかつお節に似るほどの味の良さから、鍋料理や煮物、和え物など用途が広がった」(「郷土の食文化」より)とのこと。
なので、コマツナと同様に、ゴマ和えや煮浸しがよさそうな予感。
冷蔵庫にあった油揚げと煮浸しにすることにして、だし汁にちょっと多めのみりんとしょうゆで味をつけ、まずは刻んだ油揚げを煮る。
そのあと、刻んだカツオ菜を放り込んで、全体が煮えれば、たぶん、できあがり。

かつお菜調理中
カツオ菜独特の葉の縮れ具合が、煮えたときの柔らかさを生み出しているような感じ。

かつお菜煮浸しJPG
今日の晩御飯は、根菜の豚汁とカツオ菜の煮浸し。

簡易真空漬け物器

最近の浅漬けの定番は、

  • ハクサイ、
  • ミズナ、
  • せん切り器でせん切りにしたニンジン、
  • そして、庭から摘んできた紫色のミズナ(タキイ種苗の見学でもらった「紅法師」の種から育てたもの)

で、歯ごたえも、味も、見栄えもよい感じ。

浅漬け準備
もちろん、ハクサイだけ、ミズナだけでも良いけれども、できるなら、複数の野菜を漬けた方が、見た目もきれいで、味にも変化があってよろしい感じ。
これに、浅漬けのもと(改)を注ぎ込んで一晩でできあがり。
以前は普通のポリ袋を使っていたけれども、最近は、ジップロックのようなきっちり封ができるものを使って、できるだけ空気を追い出した状態で漬け込むようにしている。言わば、……簡易真空漬け物器。

浅漬け圧縮
ジップロックのような袋は、破れにくいので漬け液がもれることが少なく、また、山盛りの野菜でも全体に漬け液が行き渡り、かつ、漬かりやすいという利点もある。

あとは、直売所で見つけたらつい購入してしまう、日野菜カブ。
前回と同じ塩麹で。
前回、多めの塩麹で漬けたら少し塩辛くなってしまったのを反省して、今回は、ちょっと少ないかなと思うくらいの塩麹で。それでも、この簡易真空漬け物器なら、十分に塩麹が行き渡る。

日野菜圧縮
甘酢漬けが美味しいとのことだったので、砂糖を足そうかとも思ったけど、塩麹のほんのりした甘さだけでも大丈夫な感じの漬け上がりだった。

レンコンの古代米詰め(試作)

自分が関わっている、レンコンと、古代米。
この二つを使って、なにか美味しそうなものが作れないか、と考えるとなると、
とりあえず思いつくのは、レンコンの古代米詰め。
なにやら中国には、モチ米と黒砂糖をレンコンに詰める料理があるらしいけど、
甘いだけのレンコンというのもいただけないような気がする。
なので、今回は、鶏皮をダシにしょうゆとみりんに漬けた古代米を、
レンコンの穴に詰めて蒸してみることに。
(たまたま、塩鶏を作るための鶏胸肉の皮が余っていたので。)

レンコン準備まずは、節が付いたままのレンコンを真ん中でばっさり切断。

レンコン準備2みりんとしょうゆに鶏皮を細切れにしてしばらく漬け込み、古代米の黒米をあわせて、レンコンの穴に詰める。
けっこう手間がかかるけど、こればっかりは地道に詰めるしかない。

レンコン詰め終わり詰め終わったレンコンはこんな感じ。
たぶん、米は、あらかじめもう少し水に浸しておいたほうがいいんだろうけど、圧力鍋で蒸すから何とかなるのでは?と楽観的すぎる期待のもと、そのまま詰めてしまう。

レンコン蒸し切断したレンコンを、楊枝でつなぎ止めて、圧力鍋で10分ほど蒸す。

レンコン蒸し上がり蒸し上がりはこんな感じで、古代米の色がついて、思ったよりも面白いできばえ。
レンコンの穴の切り口にある白いつぶつぶは鶏皮。

予想通り、古代米がちょっとこつこつしているけど、食べられないということもなく、うーん、事前に水に浸さなくても、かろうじてなんとかなってしまう圧力鍋はやっぱり偉大。
味も、鶏皮を漬け込んだしょうゆとみりんだけで、ほんのり甘辛く仕上がっていて、このままでも十分かも。
次回は、ちゃんと水につけた古代米だけを詰めて、出来上がったレンコンに、くずあんをかけてみるのも良いかもしれない。

フードプロセッサ

より大量の処理が出来るフードプロセッサを物色していて、
値段もそれなりだったので、ちょっと迷ったけれども、
ピザ生地やパン生地も数分でできる、とのことだったので、結局購入。
ピザを作るときに、
『生地がまとまってきたら、200回以上たたきつけるようにしてこねます』
との記述に、いつも心が折れそうになっていたんだけど、
これをつかえばそのあたりもクリアできるはず。

ピザこね準備ピザこねあがり
ただ、いつもやってる4枚分の分量をいっぺんにこねたら、かなり無理矢理の感じになっていて、ちょっと心苦しい感じ。
製品の仕様をよく見たら、本当はこの半分量が最大量とのこと。……次回からは、二回に分けてこねることにしよう。
なんとかかんとか発酵させて、今日は、ベーコンとブロッコリーのピザ。
ピザできあがり

ちなみに、今回のベーコンは、こんな感じの出来。

ピザベーコンできあがり
ちょっと燻すときの温度が高すぎたのかも?という気もするけれども、台所のコンロの仕様上、それ以上弱い火にすることができなかいので、まあ良いことにしよう。

お手軽チャーシュー

クリスマスのローストビーフと、しばらくぶりのベーコンを作るべく、かたまりの肉をコープラスフーズに発注。
肉の種類と重さを告げた後で名乗ろうとしたら、
「お名前は、近藤さんですよね。」
と、どうも、憶えられているご様子。
たぶん、こんなかたまりの肉を注文するような人が少ないんだろうけど、どんな理由にしろ、憶えていてもらえるのは、ちょっとうれしい感じ。

今回は、豚バラ肉をひとかたまり(500g)余分に買って、単身赴任中によく作っていた「簡単チャーシュー」を作ってみることにした。
自分の使っているのは、このレシピ
今回は、気合いを入れて、これまで使ったことのなかった紹興酒も(安いやつだけど)購入。

DSC_1151
ジップロックの袋に入れて、空気を抜くようにして閉めれば、肉全体が調味液につかる。
これで一晩おいて、翌日にオーブンで焼く。冷蔵庫で調味液につけておいて、オーブンへ直行だったので、レシピの設定時間よりは少し長めに焼いて出来上がり。

DSC_1152
こんなふうに豪華に焼いて切り分けでもいいけど、生のまま細切りなどにして野菜と炒めても可。
漬け込んだままでしばらく冷蔵庫に寝かせておくこともできるので、一人では食べきれないような豚バラブロックの安売りを見かけたら、挑戦してみる価値はあるのでは。

ただ、「簡単チャーシュー」というレシピのタイトルは、たぶん、「本格的なチャーシューを作るのに比べれば」という前振りがあるんだろうな、とは思わないでもないけど。

使える調味料

単身赴任先で暮らし始めたときに、まず買いそろえた調味料は、

  • しょうゆ
  • みりん
  • 砂糖
  • クレイジーソルト(などのハーブミックスソルト)
  • 固形コンソメスープのもと
  • 顆粒和風だしのもと

でした。それ以外に、料理用日本酒と、料理用と飲用を兼ねてかなり安い赤と白のアルパカ(チリワイン)も常備していました。
この中で、もっともお世話になったのが、しょうゆとみりんだと思います。
仕事から帰ってきて、かなり疲労困憊の状態から、短時間で晩御飯にするためには、さっと焼くだけで主菜になるようなものの準備が欠かせません。「それってステーキ?」とか思いつく方は、まあ、そうしていただいてもいいんですが、安く上げる、という意味において、やっぱりメインは鶏肉でしょう。
鶏もも肉は、厚みのある部分を切り開いた上で、クレイジーソルトを振りかけて、フライパンで焼くだけでも十分おいしい主菜になります。けれども、毎日それだとさすがに飽きてしまうので、せめてもう一種類、違う味の鶏もも肉料理を用意できないでしょうか。
そこでよく仕込んでいたのが、しょうゆとみりんで作ったタレに、そぎ切りにした鶏もも肉と薄く輪切りにしたタマネギを漬け込んだものです。冷蔵で数日間は保存でき、そのままフライパンで焼くだけで、焼き鳥ふうの鶏もも肉の照り焼きができます。ジップロックなどの密閉可能な保存袋に鳥肉を入れて、しょうゆとみりんを等量(たとえば、大さじ1ずつ)入れたら、できるだけ空気を抜いて密封します。密封することで、少量の調味料でも肉全体に行き渡らせることが出来て経済的です。これは、豚肉のコマ切れと生姜焼きのタレでも応用できます。

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キャベツの上に、その焼き鳥ふう照り焼きを乗せてみました。右のお皿は、「基本の塩鶏」です。この日は、なぜか豪華な晩御飯だったようです。

新感覚トマト

今回も評価員として参加した、12月の野菜ソムリエサミット
そこで、初めての味のトマトに出会いました。
★1つを受賞した、「薩摩甘照(さつまあまてらす)」という名称のトマトです。
生産者の方のblogにも、野菜ソムリエサミット受賞の書き込みがされていました。

しっかりしたフルーツトマトにありがちな少し固めの皮のトマトをかじると、え?これはドレッシング?と思うくらい、はっきりした塩味とうまみが感じられて、その後、甘味が残る、という、これまでに経験したことのない味でした。
評価しているときは、夢中で食べてしまったので、ゆっくり味わえなかったのが残念です。なんとかしてもう一度、ゆっくり食べてみたいので、お願いして送っていただきました。


野菜ソムリエサミットの評価員をしていると、生産者の方が心を込めて生産したものをどれだけちゃんと評価できるか、自分自身が評価されているのだ、とつくづく思い知らされます。何を評価するとしても、それはきっと同じことなんでしょうけど。
でも、こんなふうに思いもよらなかった野菜や果物に巡り会うことがあると、やっぱり評価員として参加してよかった、とひそかにほくそ笑んでしまいます。自分の至らなさを痛感させられても、いや、だからこそ、こんなご褒美があるのかもしれません。

ボロネーゼソース

かなり本格的なボロネーゼソースも、冷凍ソフリットがあれば、かなりお手軽。
今日の晩御飯は何にしよう、と迷ったときに、冷凍ソフリットと冷凍合い挽き肉(牛豚ミンチ)にホールトマト缶があれば、煮込む時間を入れても、1時間くらいで出来上がる。

DSC_1109鍋に凍ったままのソフリットを入れ、融けるのを待つ間に、挽き肉を炒める。
DSC_1110挽き肉は、固まりができてしまわないようにほぐしながら、強火で炒める。全体的に、干し肉に近いような色になるまで、強火のままで炒めて、最後に赤ワインを注いでフライパンにこびりついた肉のうまみなどを溶かす。
DSC_1111まだソフリットが凍っていても気にせずに、炒めた挽き肉と、トマトホール缶の中身を泡立て器などでつぶしたものと、塩、水、固形ブイヨン(または固形コンソメスープ)をその上に注ぎ入れ、ローリエを入れて煮る。(ここでは、シイタケのみじん切りを冷凍にしたものも入れている。)
DSC_1113アクはだしのうち、と割り切って特にすくい取らずに、かき混ぜて全体に拡散させてしまう。時々混ぜながら、30分~60分、弱火で煮込めばできあがり。

こんなに簡単に本格的なボロネーゼソースができるなんて、と感動するんだけれども、実際には、冷凍ソフリットを作ったときの努力が前提としてあるので、本当は、お手軽、とまでは言えないのかもしれない。でも、まあ、おいしいからいいか、という気にはさせてくれるできばえでした。