オネバの炒めもの

おねば、というと、ご飯の話のようですが、オオネバ(大根葉)が転じて、間引いた大根葉のことを、オネバと呼ぶようです。
今は、秋まきダイコンの間引き時期に当たるので、直売所に行くと、一束50円~100円で売っています。

大根葉
間引き菜なので、コマツナやホウレンソウに比べると、かなり安く、値段につられてつい購入してしまいます。
大根葉、というと、いかにも辛くて扱いにくそうですが、実際には、間引き菜という性質上、柔らかく、くせもほとんどありません。しかも、大根葉は、野菜の中でもビタミン類が豊富で、ホウレンソウなどと比べても遜色がないくらいです。
ミズナと半々にして浅漬けの元で漬けると、味、食感、も楽しめるし、野菜としての栄養も取ることができます。
今回は、オネバをメインのおかずにしてみました。

オネバ(大根葉)と牛肉の炒めもののレシピ (オネバ1束分)
  オネバ 1束(200g)
  ニンジン 1/2本
  牛肉切り落とし 150g
  オリーブオイル 大さじ1/2
  しょうゆ 大さじ1
  オイスターソース (または、固形コンソメ) 大さじ1 (1/2個:砕いておく)
  かたくり粉 大さじ1/2
  1. オネバは良く洗って、根元を切り落とし、5cmの長さに切る。
  2. ニンジンは、せん切り器などでせん切りにする。
  3. フライパンにオリーブオイルを熱し、牛肉を炒める。
  4. 肉の色が変わったら、しょうゆとオイスターソース(または、砕いた固形コンソメ)を入れ、肉に味を絡める。
  5. ニンジンを入れ、ニンジンがしんなりするまで炒めた後で、オネバを入れて、全体にしんなりするまで炒める。
  6. かたくり粉を大さじ2程度の少量の水によく溶かして、フライパンに回し入れとろみが付いたら火を止める。

少し多めにできるので、冷蔵庫に保存しておいて、2・3日中に食べてください。
オネバ1束の半分でこの炒めものを作って、残り半分は浅漬けにすればちょうど良いかもしれません。
できあがりはこんな感じです。

オネバと牛肉の炒めもの、ジャガイモとタマネギのポタージュ、カブのマリネ大根葉のおかず

ただ、残念ながら、スーパーなどでは、ほとんどオネバを見かけることはないので、葉付きのダイコンの葉(これも、たまにしか見かけませんが)や、コマツナなどでも試してみてください。
葉付きのダイコンの葉や、コマツナを使う場合は、根元のほうが、火が通りにくいので、葉の部分よりも早めにフライパンに入れて炒めます。

白菜の浅漬け

そろそろハクサイが豊富に出回る時期になってきました。
野菜を食べましょう、といわれるその野菜は、緑黄色野菜だけでなく、ハクサイなどの淡色野菜も含まれます。
食べものに対する今の考え方は、これを食べれば身体に良い、というのではなく、緑黄色野菜も淡色野菜も、肉も魚もご飯も、いろんなものをバランスよく食べるのが良い、とされているので、淡色野菜もたくさん取ってください。
そして、淡色野菜の中でも、それなりにたくさんの量(重さ)を取ることのできるハクサイは、ご飯作りの力強い味方です。

どんな食べ方をしてもおいしく食べられるハクサイですが、たとえば、サラダにすると、ぱりぱりした葉先や、さくさくした根元の食感は楽しめますが、それほどの量を取ることができません。油揚げや平天と煮ると、とろっとした食感で、たくさん食べることができますが、ぱりぱりやさくさくの食感を楽しむことはできません。
それなりの量をおいしく、かつ、ある程度ぱりぱりした食感を楽しみながら食べられる料理が「浅漬け」です。

以前、ミズナで作る浅漬けを紹介しましたが、今回は水分量の多いハクサイで作るので、浅漬けのもとも、少し味を濃いめに調えてみました。
もちろん、市販されている「浅漬けのもと」という調味液を使っても、おいしく作ることができます。

浅漬けのもと(改)のレシピ(500mL)
  だし汁 500mL
  しょうゆ 大さじ3
  米酢 大さじ3
  みりん 大さじ2
  大さじ1
  鷹の爪 1本

浅漬けのもと改

  1. だし汁は、出汁パックを煮出すか、出汁のもとを溶かして作り、室温になるまで冷ます。
  2. 鷹の爪は、中の種を箸で掻き出して小口切りにする。または、小口切りにしてあるものを使う。
  3. だし汁に、すべての調味料を入れてよくかきまぜてよく溶かす。


この浅漬けのもとを使って、ハクサイの浅漬けを作ります。白菜の浅漬け材料
ハクサイだけだと、見た目が少し寂しいので、見た目の彩りをよくして味にも強弱をつけるため、ミズナとニンジンを加えます。

ハクサイの浅漬けのレシピ(500mL)
  浅漬けのもと(改) 500mL
  ハクサイ 1/4株
  ミズナ 1束
  ニンジン 1/2本
  1. 白菜の浅漬け準備ハクサイとミズナは良く洗い、適当な大きさに切って水を切る。ニンジンは、細めのせん切り器などでせん切りにし、さっと水に通しておく。

  2. 白菜の浅漬け始め水を切った野菜をジップロックなどのしっかりした袋に入れ、浅漬けの元を注ぎ入れる。袋の中の空気をできるだけ抜いてから、袋の口を閉じる。

  3. 白菜の浅漬けできあがり冷蔵庫で、数時間から半日おき、ある程度漬かったら、ジップロックコンテナなどに移しておけば取り出しやすい。

浅漬けは野菜をほぼ生で食べるので、露地物の野菜の場合は、良く洗って泥や雑菌をできるだけ落としてから漬け込みます。また、ニンジンは、せん切りにした後で、さっと水に通すと、ニンジン臭さがほとんどなくなります。
ジップロックなどのしっかりした袋にいれて、できるだけ空気を抜くことで、浅漬けのもと(調味液)が全体に行き渡りやすくなるので、かなりたくさんの野菜をいっぺんに漬けることができます。
朝ご飯を、このハクサイの浅漬けとご飯とインスタント味噌汁にすれば、パンとコーヒーくらいの手軽さで、たくさんの野菜の含まれるよりバランスのとれた食事になります。
また、晩ご飯に添えれば、サラダよりもさっぱりと、かつ、お浸しと同じくらいの野菜をとることができます。

作るのか、それとも買うのか(ヨーグルト)

家庭内でそれなりに需要があるため欠かさず買っているものはいくつかあるけど、ヨーグルトもそのうちの一つ。そろそろ次を買わなくちゃ、と思って冷蔵庫の中をのぞいてみたところ、ちょうどまとめ買いしている牛乳が余り気味だったので、たまにはヨーグルトを作ってみることにした。

でも、さすがに、天然の乳酸菌が牛乳を発酵してくれるのを待つのでは、あまりにもリスクが高すぎるので(絶対、乳酸菌以外の、招かざる菌がはびこってしまうに違いないので)、今回は、プリン型の容器に入って売られているヨーグルト2種類を1つずつ、種ヨーグルトとして購入。それぞれに、異なる種類の健康リスクに立ち向かってくれることになっている乳酸菌が入っているので、それを混ぜれば、より良いのではないか、という、まあ、絵に描いたような低レベルの発想。
今さら、の話しではあるけれども、そもそも乳酸菌という単一の細菌はなくて、乳酸を作り出すけれども悪い匂いは作り出さないような細菌をひっくるめて、乳酸菌、と呼んでいるらしい。

ヨーグルトは、種となるヨーグルト、つまり乳酸菌を牛乳に入れてよくかきまぜ、そのまま放置しておくだけで乳酸発酵が進んで、めでたくできあがり、となる。ただ、乳酸菌以外の菌がはびこるのをできるだけ防いだり、より早くヨーグルトになるように画策することを考えるならば、こんなふうにやるのも悪くはないんじゃないかな?というのが下のレシピ。

ここで牛乳を温めるのは、乳酸菌が活動しやすいようにするためなので、温度は人肌程度で十分。今どき、スーパーで売られている紙パックの牛乳を、さらに高温殺菌する必要はなし。
鍋はきれいに洗ってあるとは思うけれども、牛乳を入れたらそのまま発酵させるので、牛乳を入れる前に、消毒用のアルコールでスプレーして、よりきれいにしておくほうが望ましい。
同様に、ヨーグルトを入れるジップロックコンテナなども、消毒用のアルコールでスプレーして、除菌しておくほうが望ましい。

お手軽ヨーグルトのレシピ(牛乳1L分)
  牛乳 1L1パック
  プリン型ヨーグルト(85g) 2個
  砂糖 小さじ1
  1. 牛乳温め鍋に牛乳を入れてかきまぜながら、40℃(鍋に触っていられる温度)程度まで温める。
  2. 種ヨーグルトプリン型ヨーグルト(種ヨーグルト)を十分にかき混ぜてなめらかにした状態で、牛乳に加え、全体に混ざり合うようによくかき混ぜる。よく混ざったら、ジップロックコンテナなどに入れ、保温鍋で温かい状態を保つ。(または、そのまま室温で放置してもよい。)
  3. できあがり保存温度に依るが、6時間から12時間くらいで固まった状態になる。固まり具合を見計らって、適当な頃合いで冷蔵庫に移す。
  4. ヨーグルト保存ヨーグルトを取り出す際は、きれいなスプーンを使う。

中型のジップロックコンテナは500mLの容量なので、これが2個作れる。
一般的に売られているヨーグルトは400g程度の容量がほとんどなので、2個分よりもちょっとだけ多い量が作れる。
これだけの量があれば、はやりの「ヨーグルトでモツァレラ」も十分試してみることができるはず。

ただ、種ヨーグルトに使った85gのヨーグルトは、食べやすいように砂糖を加えたり、場合によっては崩れにくいような添加物を加えてあるので、意外と高くて、ヘタをすれば、大きいヨーグルトが、それと同じぐらいの値段で売られていたりする。
ということは、実は、ヨーグルトを自分で作ると、買ってくるよりも高く付いてしまう可能性がある、ということになる。
「え、それって、なんか理不尽」、と思われる方は、今回作ったヨーグルトを種ヨーグルトにして、次の代のヨーグルトを作ってください。これで、種ヨーグルト代は半額になり、代を重ねるごとに、ヨーグルトの費用は、牛乳の費用に近づいていきます。
どんどん代を重ねて、ぼちぼち乳酸菌の元気がなくなってきたら、新しい種ヨーグルトの導入を。

ナスのグラタン(「32種の野菜のとろ実」)

いつも野菜を買っている直売所でB品の米ナスがあったので、あんまり考えずに購入。さて何にしたものか、と思って、ネット上のレシピをいくつかのぞいてみたところ、目にとまったのがナスのグラタン。
そのレシピではトマトとタマネギで、トマトソースを作ることになっていましたが、「とろ実」ならダイレクトに使えるはず。

トロ実ベース
残念ながら、このあいだ夏野菜を引き倒したときに、バジルも一緒に引き倒してしまったので、生のバジルがない。それで、作り置きしてあったバジルソースを混ぜることにしました。

トロ実+バジル
冷凍庫で保存してあったので、オリーブオイルも固まってしまってますが、どうせ加熱すれば同じだから、と、そのまま投入。

トロ実ソース
鍋で加熱して、ふつふつわいてきたらソースのできあがり。さすがに「32種の野菜のとろ実」なので、深みのある味に仕上がっています。

トロ実ナスのグラタン
ソースとフライパンで焼いたナスと、「とろ実」のソースを交互に積み重ねっていって、最後に、今回は、セミハードなチーズをおろしてトッピング。これをオーブンで焼けばできあがりです。
焼き上がりの画像は、諸般の事情により割愛させていただきます。
作ってみて、たぶん、これが一番、本来の「とろ実」の使い方なんじゃないか、という感じ。

toromi_bannerA
「32種の野菜のとろ実」と「にんじんのとろ実」は、キリンオンラインショップDRINX(ドリンクス)にて限定販売しています。

二つ星カボチャ

9月の野菜ソムリエサミットで、カボチャが二つ星を獲得した、とのことだったので、生産者の方にお願いして送ってもらうことにした。
実は、この野菜ソムリエサミットには評価員として参加していて、すごくおいしいカボチャだったので、評価用の1切れ(と言っても5cm角くらいはある大きな一切れだったけど)だけじゃなくて、もっと食べたい、と思っていたので、二つ星という結果も、やっぱりね、という感じだった。

カボチャ到着
カボチャ2つ割り
色もしっかりしてるけど、2つに割ったときの中身もしっかり詰まっていて、元気に育ったんだな、という印象。

とりあえず、いくつかカボチャ料理を作ってみたけど、なかなかおいしくできた。

カボチャのポタージュと蒸しカボチャ
カボチャとジャガイモのサラダ
でも、そもそも、電子レンジでチンしただけでも十分においしいので、カボチャ料理がおいしくできるのはあたりまえなのかも。

名残のアマナガ

夏野菜を引き倒したときに、アナマガの取り残しがあって、それをそのままにするのはさすがに罰当たりなので摘んでいると、意外とたくさん収穫できた。
しばらくほったらかしだったので、緑だけじゃなくて、熟れて赤くなってしまったものもあったけど、かえって彩りは良くなったのかも。
名残のアマナガ炒め
大きさがまちまちだったので、大きいものは斜めに切って、ある程度全体の大きさをそろえてから、「ピーマンの常備菜化」にならって炒め煮に。
名残のアマナガ炒めできあがり
でも、辛くないはずのアマナガの中に辛いのがあったみたいで、ずいぶん大人の味になってしまった。

模様替え

たいした世話もしないのに、たくさん夏野菜を供給してくれた猫の額ほどの庭の畑。
その収穫には感謝しつつも、そろそろトマトもピーマンも終わりのようだったので、全部引き倒して、新しく野菜を植えることに。
最後のほうは、本当にほったらかしだったけど、なにやらカボチャらしきツルが繁茂していたので、ほんの少し期待していたんだけど、やっぱりというかなんというか、採れたのはトウガン4個だった。

収穫トウガン
もちろん、すでにそのうちの1個は、昨日の晩御飯のベーコン味のスープに化けてしまったけど。
なぜか毎年、植えたわけではないのに、トウガンのツルが繁茂して、何個かなるのが不思議。
ゴミのスリム化のために、生ゴミを庭に埋めることが多く、昨冬の間も台所の生ゴミを庭に埋めていたので、それでかな、と思うんだけど、結局、トウガンが、それらの中でも一番生命力が強い、ということなんだろうか。

夏野菜は、けっこう畑全面に植えてたけど、今回は、タキイの研究所を見学したときにもらった「紅法師」という名前のミズナと、紫紅からみ(辛味大根) というダイコンと。
例によって、あんまり肥料もやらないし、手入れもおろそかになりがちなので、いったいどのくらい収穫できるのやら、という感じだけど、まあ、間引き菜くらいはなんとかしたいので、水だけはまめにやることにしよう。

模様替え

諸事情により、畝(というか、かろうじてマルチをかぶせてある場所)の間が広くなっています。
左側の畝がミズナで、右側の畝がダイコン、のはず。

ざく切りキャベツのパスタ

かなり価格が高くなってしまっている葉物野菜の中で、重量あたりの価格で考えれば、比較的キャベツが安いのではないかと思います。
キャベツは、クリーム系のソースとの相性も良いので、それでパスタを作れば、お手軽かつ野菜不足の解消も図ることができます。

ざく切りキャベツのパスタのレシピ(1人分)
  キャベツ 2枚(小さい葉なら3枚)
  クリーム系のレトルトパスタソース 1人用1袋
  オリーブオイル 大さじ1/2
  1. キャベツは軸部分を切り取り、全体を5cmくらいの正方形になるようざく切りする。
  2. 切り取ったキャベツの軸部分は、斜めに薄く切る。斜めに切るのが難しければ、小口に薄く切る。
  3. フライパンを熱してオリーブオイルを入れ、強火でキャベツを炒める。少し焦げ目が付くくらいのほうがキャベツの香ばしさが出る。
  4. キャベツを炒めたら火を止めて、パスタソースをフライパンに入れ、フライパンの余熱でパスタソースも温める。
  5. ゆであがったスパゲティをフライパンに入れ、ソースが全体にからむようにまぜる。
  6. スパゲティを皿に盛った後で、フライパンに残ったキャベツを、スパゲティの上に乗せるように飾る。

普通の鍋を使うのなら、長さが短くてゆで時間の短いスパゲティ(たとえば、20cmくらいの長さで、ゆで時間が3分のもの)を選ぶと扱いやすいです。

bu9vmt
キャベツのざく切りパスタと、ホウレンソウの白和え風、ラタトゥイユ。
今のこの状態なら、市販の冷凍ホウレンソウのコストパフォーマンスは見逃せないものがあります。

ピーマンの常備菜化

ここしばらくの異常気象の影響だと思いますが、野菜がずいぶん高くなっています。ただ、その中でも、ピーマンは、レタスやキュウリよりは安定した値段で販売されているようです。
ピーマンは、緑黄色野菜のように見えますが、実は、緑黄色野菜の基準とされているβカロテンの量(可食部100g当たり600㎍以上)は満たしていません。けれども、多めの量(重さ)を取ることができるので、緑黄色野菜に準ずる扱いをされています。また、ビタミンCをたくさん含んでいて、かつ、組織がしっかりしているので食物繊維も豊富、日保ちする野菜です。
なので、比較的入手しやすいピーマンを常備菜化しておけば、それを添えるだけで野菜不足をずいぶん解消することができます。

シシトウの炒め煮と同じように作れば良いんだけれども、ピーマンは、シシトウよりも味が西洋風なので、鰹節で和風に引き戻します。

ピーマンのおかか和えのレシピ(ピーマン1袋分)
  ピーマン 1袋(中4個程度)
  しょうゆ 大さじ1
  みりん 大さじ1
  オリーブオイル 大さじ1/2
  鰹節 5g(鰹節パックの小袋1つ)
  1. ピーマンは縦半分に切って種を取り除き、大きい場合は、さらに縦半分(結果的に縦に4等分)に切ってから、小口にせん切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイルを熱し、せん切りにしたピーマンを入れたら油がなじむまでまぜる。
  3. しょうゆとみりんをフライパンの鍋肌から回し入れて、全体がなじむまでまぜる。
  4. アルミ箔をフライパンの大きさに切り、落としぶたの代わりにフライパンの中のピーマンにかぶせる(アルミ箔をフライパンにかぶせて、そのまま全体をフライパンの中に押し入れる)。
  5. 弱火にして、ピーマンが少し透明感のある緑色になるまで、1分ほど蒸し焼きにする。
  6. 鰹節を全体にふり入れて、鰹節が全体に行き渡るようによく混ぜて、フライパンに残った調味料を鰹節に吸わせる。

鰹節が偏っていると、そこに味が集中してしまうので、だいたい均等になるように注意してまぜます。

ピーマンの細胞は実のなっている方向に伸びているので、小口に切ることで、味もからみやすく、かつ食べやすくなります。ただ、同時にピーマンの味も強調されることにはなりますが。

もし、熟したピーマン(緑色のピーマンと同じ大きさで、赤色のピーマン)を売っていれば、そちらを使ってください。緑色のピーマンに比べて、βカロテンが3倍近く多く、抗酸化作用があるといわれるカプサンチンも含まれています。味は、緑のピーマンから苦さを除いて、少し甘酸っぱくしたような味で、果実を思わせます。

631857049
夏野菜カレー、水菜と小松菜とニンジンのサラダ、ピーマンのおかか和え風ピーマンとちりめんじゃこの炒め煮。
(ここでは、鰹節の代わりに、ちりめんじゃこを使っています。)

二度おいしい豆苗

天候が不順なときでも、天候に左右されない環境で育てられている野菜、たとえば、豆苗、もやし、野菜工場のプリーツレタスなどは、だいたい同じような値段で販売されています。
特に、豆苗はβカロテンをたくさん含み、そのほかのビタミン類も豊富な野菜なので、うまく使えばお手軽に野菜不足を補うことができます。多少青臭い匂いはありますが、それほどくせのある野菜ではないので、ハムやベーコンなどとさっと炒めるだけで、主菜にもできる一皿ができあがります。

トウミョウ(豆苗)とハムのオイスターソース炒めのレシピ(1~2人分)
  トウミョウ 1パック
  スライスハム 3枚
  オリーブオイル 大さじ1/2
  オイスターソース(なければ、しょうゆ) 大さじ1/2
  少々
  コショウ 少々
  1. トウミョウは根元から2~3cmのところを料理用はさみなどで刈り取り、さらに、半分の長さに切る。
  2. スライスハムは3cm角に切る。
  3. フライパンを熱してオリーブオイルを入れ、スライスハムに少し焦げ目が付くまで焼く。
  4. 強火のまま、トウミョウを入れて、ざっと炒める。
  5. トウミョウが少ししんなりしたら、オイスターソースと塩、コショウを入れ、手早く混ぜて火を止める。

本来、豆苗は、エンドウの若芽(支柱などに巻き付くツルを含む10cmくらいの部分)を摘み取ったものですが、さすがにそこまで手間をかけて収穫したものだと一般人の口に入り得る値段にはならないので、一般に「豆苗」として売っているものは、エンドウ豆のいわばモヤシです。調理用のはさみがあれば、根元から2~3cmくらいのところをちょきちょきと刈り取ると便利です。
残った豆の固まりは捨てずに、深めの皿などで少し水に浸かるくらいの状態で室温でおいておくと、一週間くらいでもう一回収穫できる状態になります。ただし、水は、毎日取り替えてください。

豆苗
雑穀入りご飯のボロネーゼソースがけ、ワカメとエノキの酢の物、ハムとトウミョウのオイスターソース炒め